『博物誌(ルナール)』:小さくも壮大な世界を見る目


(この美しい書影をクリックすると、アマゾンのページに移行します。)

著者は「にんじん」を書いたジュール・ルナールです。

(書影をクリックすると、アマゾンのページに移行します。)

(「にんじん」と「博物誌」は青空文庫にも公開されていますね。)

以下、「博物誌」から引用します。

「蜘蛛」
髪の毛をつかんで硬直している、真っ黒な毛むくじゃらの小さい手。
一晩じゅう、月の名によって、彼女は封印を貼りつけている。

「蝶」
二つ折りの恋文が花の番地をさがしている。

「蟻」
一匹一匹が、3という数字に似ている。
それも、いること、いること!
どれくらいかというと、333333333333……ああ、きりがない。

「鳥のいない鳥籠」
僕のお蔭で、そのうちの少なくとも一羽だけは自由の身でいられるんだ。
つまり、そういうことになるんだ。

俳句にも似た観察。
圧縮され、そして開放された表現。
これが、彼の目が見た世界の一部、なのですね。

わたしはフランス語を日本語に訳したものに魅かれるのですが、
この本も間違いなく、その一冊です。

 

Advertisements
View All

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out /  Change )

Google+ photo

You are commenting using your Google+ account. Log Out /  Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out /  Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out /  Change )

Connecting to %s

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.